「業界の人と話すとき、話題に困りたくない」「先週何が動いたか、最低限これだけは押さえておきたい」──そんな造船・舶用業界に関わる方のための、週次キャッチアップ記事です。今週(2026年10月26日〜10月30日)は、「ライバル造船所が手を組み、アンモニア燃料船の実用化に踏み出した週」でした。日本郵船・川崎汽船・JERAと、今治造船・新来島どっく・旭洋造船・日本シップヤードの7社が、2030年就航のアンモニア燃料自動車船4隻と燃料供給船1隻の計画を発表。エンジンはジャパンエンジンコーポレーションが受注しました。政策面では、日本籍船を増やす新しい仕組み「チャーター・イン」の制度化や、OECDでの造船の国際ルールづくりも動き出しています。海外では、中国の恒力重工がメガコンテナ船52隻を一気に受注しました。
本記事は2026年10月31日時点の公開情報(日本海事新聞の記事、各社・国土交通省の発表ほか)をもとに、業界人なら最低限押さえておきたい先週のトピックスを1本に凝縮しました。これだけ読めば打ち合わせや雑談で「情報通だね」と言ってもらえる、実用的な内容を目指しています。
※本記事は日本海事新聞の2026年10月27日付〜10月30日付の記事(一部は11月2日付の電子版先行掲載)、日本郵船のニュースリリース(10月27日)ほかの公開情報に基づき作成しています。数値は各記事・各発表の公表時点のものです。
📖 この記事の目次(クリックでジャンプ)
- 1. 海運・造船・エネルギー7社、アンモニア燃料船を社会実装へ──自動車船4隻と供給船1隻、2030年に中部で開始
- 2. 海事局長、チャーター・インの制度化に意欲──日本籍船の目標450隻も引き上げへ
- 3. OECD造船委、新たな国際ルールの議論へ──中国の鋼材価格は日本の5割程度
- 4. 海外の大型受注──恒力重工がメガコンテナ船52隻、WWは中国で自動車船最大12隻
- 5. 今週の竣工と舶用──DACKSのLNG燃料VLCC、ダイハツIEはメタノール機関を2027年出荷へ
- 6. 今週の短信──九大の産学官コンソーシアム、原子力推進船、米国の合弁造船所ほか
- 7. 今週の用語解説
- 8. まとめ──今週の3行サマリ
- 1. 海運・造船・エネルギー7社、アンモニア燃料船を社会実装へ──自動車船4隻と供給船1隻、2030年に中部で開始
- 2. 海事局長、チャーター・インの制度化に意欲──日本籍船の目標450隻も引き上げへ
- 3. OECD造船委、新たな国際ルールの議論へ──中国の鋼材価格は日本の5割程度
- 4. 海外の大型受注──恒力重工がメガコンテナ船52隻、WWは中国で自動車船最大12隻
- 5. 今週の竣工と舶用──DACKSのLNG燃料VLCC、ダイハツIEはメタノール機関を2027年出荷へ
- 6. 今週の短信──九大の産学官コンソーシアム、原子力推進船、米国の合弁造船所ほか
- 7. 今週の用語解説
- 8. まとめ──今週の3行サマリ
1. 海運・造船・エネルギー7社、アンモニア燃料船を社会実装へ──自動車船4隻と供給船1隻、2030年に中部で開始
【何が起きた?】日本郵船(9101)、川崎汽船(9107)、JERA、今治造船、新来島どっく、旭洋造船、日本シップヤード(NSY)の7社は10月27日、中部地区で自動車船向けのアンモニア燃料サプライチェーンを構築するプロジェクトを発表しました。2030年の竣工に向けてアンモニア燃料自動車船4隻(郵船・川汽が2隻ずつ)とアンモニア燃料供給船(バンカリング船)1隻を建造します。JERAがインドなどからグリーンアンモニアを調達し、碧南火力発電所(愛知県碧南市)に隣接するアンモニア受け入れ基地に出荷設備を新設。郵船と川汽が折半出資する燃料販売の合弁会社が、名古屋港・三河港を中心に船から船へ燃料を供給(STS)します(日本郵船のニュースリリース、日本海事新聞10月28日付1面)。
| 役割 | 担当 |
|---|---|
| アンモニアの調達・出荷基地 | JERA(碧南火力発電所の隣接地に出荷設備を新設) |
| 自動車船の基本設計 | 新来島どっく |
| 自動車船の建造 | 日本郵船向け2隻は新来島どっく、川崎汽船向け2隻は今治造船(日本海事新聞)。設計・建造は今治造船・NSYとも分担(郵船リリース) |
| 燃料供給船の建造 | 旭洋造船(1万立方メートル型。郵船グループが保有・運航) |
| 燃料の販売・供給 | 郵船と川汽が折半出資する合弁会社(名古屋港・三河港が中心) |
| 主機関 | ジャパンエンジンコーポレーション(6016)のアンモニア2元燃料エンジン |
自動車船は、太平洋航路をアンモニア燃料だけで航行できる燃料タンクを備え、トヨタ自動車をはじめとする顧客の完成車輸送に投入します(郵船リリース)。ジャパンエンジンコーポレーションは10月29日、この4隻の主機となる純国産アンモニア燃料エンジン「6UEC60LSJA-HPSCR」4台を受注したと発表しました(日本海事新聞電子版)。
日本郵船の曽我貴也社長は27日の記者会見で、「アンモニアの可能性を実証から社会実装へと進めていく、重要な一歩となる」と語りました。今治造船の檜垣幸人社長は「アンモニア燃料船建造の大きな障壁はないと思っている」と自信を見せる一方、中国・韓国勢の存在感が高まるなかで「これまで培ってきた高い品質や技術力だけに頼っていては世界の競争の中で存在感を示すことができない」と危機感も示しました(日本海事新聞10月28日付1面)。
【なぜ重要?】ポイントは、ふだんは世界市場で受注を争う今治造船・新来島どっく・NSYが、同じ船の設計と建造で手を組んだことです。燃料の調達から供給船、運航までを一体で整える国内初の包括的なプロジェクトで、曽我社長は「アンモニア燃料船の建造技術はかなり確立されており、次の課題は全世界での供給ネットワークの構築と、アンモニア燃料を取り扱える船員の育成だ」と述べています(同)。船は造れる、次は燃料と人──脱炭素船の競争の焦点が移りつつあることを示すニュースです(後段は筆者の見立てです)。今治造船の株は市場で買えないため、関心のある方は今治造船の株は買える?もどうぞ。
日本郵船の曽我社長は、アンモニア燃料の本格的な商業化が2030年代のどの時点になるかを見極め、それまではLNG燃料船を「ブリッジングソリューション」としてつないでいく考えも示しています(日本海事新聞10月28日付1面)。すぐにすべての新造船がアンモニアに切り替わるわけではなく、当面はLNG燃料船の発注が続きそうです(この読みは筆者の見立てです)。LNG燃料船の動向はLNGの深読み解説で詳しく解説しています。
2. 海事局長、チャーター・インの制度化に意欲──日本籍船の目標450隻も引き上げへ
【何が起きた?】国土交通省の足立基成海事局長は10月29日の定例会見で、外国籍の船を日本籍に移す手法として検討会で注目されている「チャーター・イン」について、「日本籍船をしっかり確保していくための大きな手段・ツールだ。制度化は非常に意義深く、全面的に取り組みたい」と意欲を示しました。チャーター・インは、売買ではなく貸借によって船籍の移転を認める制度で、欧州では裸用船を対象に導入されています。足立局長も、定期用船ではなく裸用船を念頭に置いているとしました。いまの日本の法律では、日本籍への登録は船の所有にひも付いているため、外国籍から移すには売買・譲渡が必要です(日本海事新聞10月30日付1面)。
足立局長は、チャーター・インを導入し、トン数標準税制の適用対象となる準日本船舶の制度を発展的に解消する方向で関係者の検討が進んでいることも説明しました。あわせて、2007年に交通政策審議会が答申した外航日本船舶450隻・外航日本人船員5,500人という政策目標について、日本船舶の目標は「引き上げたい」と語りました。一方、日本人船員の目標をさらに引き上げることは、人手不足を踏まえて「なかなか難しい」との感触を示しつつ、「日本人船員は経済安全保障の要だ。減らすことはない」と述べています(同)。
【なぜ重要?】海運業界は2027年度の税制改正要望で、トン数標準税制の対象を運航船社(オペレーター)から、船を貸す船主にも広げるよう求めています(同)。日本籍船を増やす政策が進めば、日本の船主・海運会社の船の持ち方が変わり、国内造船所への発注にも影響しうるテーマです(この段落の後段は筆者の見立てです)。足立局長は、今後の財務省との折衝に向けて「外航海運、造船のイコールフッティング(競争条件均衡化)と経済安保確保の両立を図る」と意気込みを語りました(同)。
3. OECD造船委、新たな国際ルールの議論へ──中国の鋼材価格は日本の5割程度
【何が起きた?】10月22・23日にパリで開かれた第143回OECD(経済協力開発機構)造船委員会で、次期4カ年(2027〜2030年)の作業計画を審議し、国際造船市場の健全化に向けた新たな国際規律(ルール)を策定できるかどうかの議論を始めることで合意しました。日本は、ルールに参加しない国が参加国より有利にならないよう、非参加国への措置の検討も必要だと提案し、今後詳しく議論します。国土交通省海事局が10月30日に発表しました。今回の会合は、8月に就任した斎藤英明議長(国交省参与、日本造船工業会専務理事)のもとで開かれ、日本、韓国、英国、フランス、イタリア、ノルウェー、トルコなどが参加しています(日本海事新聞電子版、11月2日付紙面掲載)。
会合では、OECD事務局が中国の動きとして、2025年の中国の平均鋼材価格が日本の5割程度だったこと、2024年に平均的な中国の鉄鋼企業が受け取った補助金が、資産規模に対する比率で見ると他国の鉄鋼企業の15倍に上ったことを報告しました。日本はOECD鉄鋼委員会と連携し、中国の鋼材価格や政府の支援措置のモニタリングを続けることを提案し、合意されました。また、日本が提出していた船舶輸出金融ルールの「国際海運のグリーン化促進のための改正案」が最終合意に至り、来年早期にも発効する見通しです(同)。
【なぜ重要?】鋼材は船の主要な材料です。鋼材価格が日本の半分程度という数字は、中国の造船所がなぜ安く船を造れるのかを端的に示しています。先週お伝えした世界の受注残の64%を中国が持つという構図(先週の必修ニュース)の背景にある話で、日本が国際ルールの場で公正な競争条件を求める理由もここにあります(この段落は筆者の見立てを含みます)。日本の造船業全体の課題は造船業界の将来性は?2026年最新版でまとめています。
4. 海外の大型受注──恒力重工がメガコンテナ船52隻、WWは中国で自動車船最大12隻
| 発注者 | 造船所 | 船種・隻数 | ポイント |
|---|---|---|---|
| 複数のコンテナ船社(非公表) | 恒力重工(中国) | LNG2元燃料コンテナ船 52隻(1万9,000TEU型20隻・2万2,000TEU型12隻・2万4,000TEU型20隻) | 海外では最大手MSCが2万4,000TEU型20隻を発注と報道 |
| ワレニウス・ウィルヘルムセン(ノルウェー) | 金陵船舶(江蘇、中国) | LNG2元燃料の自動車船 確定4隻+オプション最大8隻 | 9,900台積み。オプション込みの総投資額 約15億ドル |
| バーリ(サウジ国営船社) | IMI(サウジ) | 32万重量トン級VLCC 3隻 | 船価総額 約709億円、2029〜30年竣工 |
【何が起きた?】中国の造船大手恒力重工は10月23日、複数のコンテナ船社と超大型のLNG2元燃料コンテナ船52隻の建造契約を結んだと発表しました。独自開発のLNG2元燃料主機関と燃料タンクを採用します(日本海事新聞10月29日付3面)。ノルウェーの自動車船大手ワレニウス・ウィルヘルムセン(WW)も28日、中国の金陵船舶(江蘇)と2元燃料自動車船4隻の建造契約を結び、最大8隻の追加オプションを付けました。1隻あたりの船価は単純計算で1億2,500万ドルです(同10月30日付2面)。
中東では、サウジアラビアの国営船社バーリが、同国の造船大手IMIとVLCC(大型原油タンカー)3隻の建造契約を結びました。IMIは2017年に、バーリ、サウジアラムコ、UAEのランプレル、現代重工業の4社の合弁造船所として発足しています。ホルムズ海峡の実質封鎖など地政学リスクが高まるなか、中東の産油国にとって自国船社の重要性が一段と高まっています(同10月27日付2面)。
【なぜ重要?】海事調査会社アルファライナーによると、世界のコンテナ船の発注残は1,500万TEUを超え、既存船腹(約3,450万TEU)の4割超に相当します。発注残の56%がLNG2元燃料船で、メタノール2元燃料船の新規発注は今年1月の2隻にとどまっています(日本海事新聞10月29日付1面)。大型船の燃料はLNGが主流という流れが、恒力重工やWWの発注でも確認できた形です。第1章のアンモニアは、その次の世代をにらんだ動きと言えます(この整理は筆者の見立てです)。
5. 今週の竣工と舶用──DACKSのLNG燃料VLCC、ダイハツIEはメタノール機関を2027年出荷へ
| 造船所 | 船名・船種 | 発注者 | ポイント |
|---|---|---|---|
| DACKS(川崎重工がCOSCOシッピングと共同運営、中国・大連) | 「TSURUGIDAKE」VLCC(31万20重量トン) | セコイア・ナビゲーション・インク | 川崎重工グループが開発したLNG燃料VLCCの4番船。10月14日引き渡し |
| 名村造船所 伊万里事業所 | 「FRONTIER EQUINOX」ケープサイズバルカー(18万2,651重量トン) | 日本郵船 | 主力の18万2,000重量トン型の第7船。10月22日引き渡し |
| JMU 有明事業所 | 「FRONTIER FORTISSIMO」ケープサイズバルカー(18万2,363重量トン) | ライノマリティマ | 仏ダンケルク港の要求を満たす最大船型の18万1,000重量トン型、15番船。10月28日引き渡し |
【何が起きた?】舶用補機(発電機)などを手がけるダイハツインフィニアース(6023)は10月29日、姫路工場でメタノールDF(2元燃料)エンジンの実験機を披露しました。すでに8,900TEU型コンテナ船3隻向けに計12台を成約済みで、2027年の初号機出荷を見込みます。姫路工場はエンジン試運転用の定盤を8面増やしてメタノール燃料にも対応し、年間300台の製造を目指します(日本海事新聞10月30日付1面)。
同社が28日に発表した2026年4〜9月期の連結決算は、経常利益が前年同期比52%増の38億円でした。舶用機関関連の受注高は13%増の663億円、受注残高は1年前より39%多い1,228億円で、輸出は中国向けが中心です。堀田佳伸社長は「台数ベースで受注残の10%をDF機関が占め、うち8割はLNGとなっている」と説明しました(日本海事新聞10月29日付2面)。
【なぜ重要?】中国の造船所が大量に受注すれば、そこに載るエンジンや発電機の注文も増えます。中国の造船ブームの恩恵は、日本の舶用メーカーにも届いていることが、ダイハツIEの受注残の伸びから読み取れます(この読みは筆者の見立てです)。名村造船所の業績や株価の見方は名村造船所(7014)の銘柄ガイド、上場する造船・舶用銘柄の全体像は造船関連株 完全ガイドをどうぞ。
6. 今週の短信──九大の産学官コンソーシアム、原子力推進船、米国の合弁造船所ほか
- 九州大学、次世代造船の産学官コンソーシアムを設立──大学院工学研究院付属の次世代造船リサーチセンター(RINGS)を核に設立。10月14日時点で31機関が参画し、11月4日に福岡市の伊都キャンパスとオンラインでキックオフシンポジウムを開く(日本海事新聞10月28日付6面)
- HD現代グループ、米国で合弁造船所を建設へ──米キーウィット・オフショアと合弁会社「HDキーウィット・シップビルディング」の設立契約を結び、先端技術を使った新しい造船所を建設する(日本海事新聞10月28日付2面)
- 原子力推進のオフショア支援船、2031年ごろ搭載へ──米エメラルド・ニュークリアのノルウェー子会社が主導し、ノルウェー造船VARDなども参画するプロジェクトが約3億4,000万円の初期資金を獲得。2031〜32年をめどに小型原子炉を搭載する予定(日本海事新聞10月30日付2面)
- 鉄鋼側の動き──厚板の値上げが電炉にも──電炉の中部鋼鈑(5461)が11月契約から厚板をトン5,000円値上げし、昨年12月以降の累計は2万円に(日刊産業新聞10月28日付1面)。高炉の日本製鉄に続き、造船の主要資材である厚板の値上げが広がっている
- 連載「国内造船再起動」で、ほかの造船会社のトップが何を語るか → 今週は連載の続きを確認できませんでした。一方で、今治造船の檜垣社長と新来島どっくの森社長がアンモニア燃料船の会見で日本造船の連携について語りました(第1章)
- 重工各社(三菱重工・川崎重工・IHI)の上期決算 → まだです。来週以降にお伝えします
- 厚板の値上げが造船所との価格交渉にどう影響するか → 船価への影響を伝える報道は確認できていません。電炉の中部鋼鈑も厚板を値上げしました(第6章)
7. 今週の用語解説
アンモニア燃料船とは
アンモニアを燃料にして走る船です。アンモニアは燃やしても二酸化炭素(CO2)を出さず、液体にして貯蔵・輸送できるため、次世代のゼロエミッション燃料として期待されています。一方で毒性や腐食性があるため、漏れを防ぐ・見つける・漏れたときに無害化するといった、何重もの安全対策を組み込んだ設計が必要です。
バンカリング(STS)とは
バンカリングは船に燃料を補給すること。STS(Ship to Ship)は、燃料を積んだ供給船を横付けして、船から船へ直接燃料を移す方式です。陸上の設備まで船を回さずに済むため、港での作業を効率化できます。
チャーター・イン(裸用船)とは
船を買い取るのではなく、借りる(貸借)ことで船籍の移転を認める仕組みです。裸用船は、船員や船舶管理を付けずに船だけを借りる用船形態。日本ではいま、日本籍への登録には船の所有が必要ですが、欧州では裸用船による転籍が認められています。
2元燃料(DF)エンジンとは
Dual Fuelの略で、重油などの従来燃料と、LNG・メタノール・アンモニアといった新燃料の2種類を使えるエンジンです。新燃料の供給網が整うまでの間も従来燃料で運航できるため、新燃料船の多くがこの方式を採用しています。
8. まとめ──今週の3行サマリ
- 7社がアンモニア燃料船の社会実装へ──自動車船4隻と供給船1隻を2030年に。今治造船・新来島どっく・NSYがライバルの垣根を越えて連携、エンジンはJ-ENGが受注
- 日本籍船と国際ルールの政策が前進──海事局長がチャーター・インの制度化に意欲、OECDでは造船の新たな国際規律の議論を開始
- 海外の大型受注は中国に集中──恒力重工がメガコンテナ船52隻、WWも中国で自動車船。大型船の燃料はLNGが主流
- 重工各社(三菱重工・川崎重工・IHI)の上期決算と、船舶部門の受注・利益
- 11月4日の九州大学の次世代造船コンソーシアムのキックオフシンポジウムで、どんな研究の方向性が示されるか
- 2027年度の税制改正に向け、トン数標準税制とチャーター・インの議論がどう進むか
国内の造船所がライバル同士で手を組み、政策も日本籍船と公正な競争条件づくりに動いた1週間でした。これだけ押さえておけば、明日の打ち合わせや業界人との会話で恥をかかずに済むはずです。引き続き毎週このシリーズで「業界人の必修ニュース」をお届けしていきますので、定期チェックにご活用ください。
📚 あわせて読みたい
今治・新来島・NSYが同じ船を一緒に造る──ふだん受注を競う造船所同士が組むのは、それだけ中国・韓国との競争が厳しいということでもあります。2030年の就航が楽しみです。
▶ 造船株をチェックするなら 造船・鉄鋼株の証券口座おすすめ比較
▶ 業界で働きたい方は 造船・鉄鋼・重工の就職転職おすすめサービス
本記事の出典:日本郵船ニュースリリース「アンモニア燃料自動車専用船4隻の建造・運航およびアンモニアバンカリング事業の商用化について」(2026年10月27日)、日本海事新聞(バーリのVLCC〔10月27日付2面〕、アンモニア燃料船プロジェクト〔10月28日付1面〕・会見の発言要旨〔同2面〕・HD現代グループの米合弁造船所〔同2面〕・九州大学のコンソーシアム〔同6面〕、コンテナ船の発注残〔10月29日付1面〕・竣工3隻とダイハツIEの決算〔同2面〕・恒力重工の受注〔同3面〕、海事局長の会見・ダイハツIEのメタノール機関〔10月30日付1面〕・WWの自動車船・原子力推進プロジェクト〔同2面〕、J-ENGのアンモニア機関受注・OECD造船委員会〔電子版、11月2日付2面掲載〕)、日刊産業新聞(中部鋼鈑の厚板値上げ〔10月28日付1面〕)。証券コードはYahoo!ファイナンスで照合。今治造船・新来島どっく・旭洋造船・日本シップヤード・JMU・JERAは非上場です。数値は各記事・各発表の公表時点のものです。
本記事は公開情報に基づく業界ニュースの解説であり、特定企業への投資勧誘を目的としたものではありません。「なぜ重要?」の解説には筆者の見立てを含みます。最新かつ正確な情報は、各社の公式発表や一次情報を必ずご確認ください。記載内容に基づいて被ったいかなるトラブル・損失についても、情報提供者は一切の責任を負いません。

コメント