本記事は個人による公開情報の整理を目的としたものであり、特定銘柄の購入・売却を勧誘するものではありません。株式投資には元本割れのリスクがあります。投資判断は必ずご自身の責任で、最新の公式IR情報・専門家の助言をもとに行ってください。本記事の情報による損失について、執筆者は一切の責任を負いません。
「JMUの株価はいくら?」「護衛艦や今治造船のニュースで名前を知って、JMU(ジャパンマリンユナイテッド)に投資してみたい」──。国内2位の造船会社として、新型FFM(護衛艦)の建造や2年連続の過去最高益で注目度が急上昇しているJMU。証券アプリで検索した方も多いのではないでしょうか。
結論からお伝えすると、JMUは非上場のため、証券取引所で株を買うことはできません。ただし──JMUには上場企業2社(JFEホールディングスとIHI)が20%ずつ出資しているため、「間接的に投資する」ルートは存在します。本記事は2026年7月時点の最新情報をもとに、①なぜJMUの株は買えないのか、②それでも注目される実力、③間接投資できる上場銘柄までを一気に解説します。
※本記事は2026年7月時点の公開情報(日本海事新聞・日本経済新聞・各社IR・Yahoo!ファイナンス・金融庁)に基づきます。数値は公表時点のものです。
📖 この記事の目次(クリックでジャンプ)
- 結論:JMUは非上場──「JMUの株価」は存在しない
- なぜ非上場なのか──JMUの成り立ちと「60対20対20」の資本構成
- 買えないのに大注目──過去最高益・護衛艦・世界4位グループ
- JMUに「間接投資」できる上場銘柄
- 間接投資の注意点──過度な期待は禁物
- よくある質問(FAQ)
- まとめ
結論:JMUは非上場──「JMUの株価」は存在しない
- JMU(ジャパンマリンユナイテッド)は株式を証券取引所に公開していない「非上場企業」。証券コードも「株価」も存在しない
- 株主は今治造船(60%)・JFEホールディングス(20%)・IHI(20%)の3社のみ(JMU公式サイトの会社概要より)。個人が買える株はそもそも市場に出ていない
- 2026年7月時点で、上場(IPO)の計画が公表された事実は確認できない
- 間接投資のルートは、JMUに20%ずつ出資する上場企業JFEホールディングス(5411)とIHI(7013)(後述)
JMUは2026年3月期に売上高・利益とも過去最高を更新した国内2位の造船会社ですが、トヨタやソニーのように株式を市場に公開していません。証券アプリやYahoo!ファイナンスで「JMU」「ジャパンマリンユナイテッド」と検索しても出てこないのはこのためで、「JMUの株価」という数字自体がこの世に存在しません。
非上場の有名企業には「上場前の株を特別に買えます」といった詐欺的な勧誘がつきものです。金融庁も「未公開株購入の勧誘にご注意!」として注意喚起しています。JMUに限らず、未公開株の電話・SNS勧誘にはお金を振り込まないでください。
なぜ非上場なのか──JMUの成り立ちと「60対20対20」の資本構成
JMUが非上場である理由は、その生まれ方にあります。JMUは2013年1月1日、ユニバーサル造船(JFEホールディングス系)とアイ・エイチ・アイ マリンユナイテッド(IHI系)が合併して誕生した会社です(設立日はJMU公式サイトの会社概要より)。発足時はJFEホールディングスとIHIがほぼ半分ずつ、日立造船が一部を出資する形でスタートしており、つまりもともと「上場企業グループの造船部門同士が統合して生まれた共同出資会社」。株式は一貫して事業会社側が保有し、個人投資家向けに公開する必要がなかったのです。
そして2026年1月5日、業界を揺るがす転機が訪れます。資本参加していた今治造船がJMU株を追加取得して議決権ベースの出資比率を30%から60%へ引き上げ、子会社化したのです(日本海事新聞 2026年1月7日付)。現在の株主構成は、JMU公式サイトの会社概要によると今治造船60%・JFEホールディングス20%・IHI20%。JFEHDとIHIは各20%を持ち続け、JMUを持分法適用会社として関係を続けています。本社は横浜・みなとみらい、資本金は575億円(いずれも公式サイト会社概要より)。親会社の今治造船も檜垣家がオーナーの非上場企業なので、グループのどこを切っても「市場で買える株」が存在しない構造になっています。今治造船側の事情は今治造船の株は買える?非上場の理由と代わりの上場銘柄7選で詳しく解説しています。
買えないのに大注目──過去最高益・護衛艦・世界4位グループ
「買えない」と分かったうえで、なぜJMUがこれほど検索されるのか。理由は単純で、いまのJMUがニュースの主役だからです。数字と事実で確認しましょう。
- 2025年3月期は純利益199億円で過去最高益を記録。受注高7,202億円も過去最高(海事プレス 2025年5月報道)
- 2026年3月期は純利益321億円(前期比61%増)と2年連続で最高益を更新。売上高・利益とも過去最高(日本経済新聞・日本海事新聞・海事プレス 2026年5月報道)
- 防衛では新型FFM(もがみ型能力向上型護衛艦)を三菱重工と分担建造。3〜5番艦3隻(契約額1,286億円・2026年2月契約)は三菱重工が2隻、JMUが1隻を横浜・磯子工場で建造する分担
- 今治造船の子会社化により、建造能力約470万総トン・世界4位クラスの巨大グループの中核に
- 自動運航船のコンセプトでAiP(基本設計承認)取得、洋上風力で英大学と協定など先端分野でも前進
拠点は横浜(磯子)・津・有明など。磯子は護衛艦・巡視船などの官公庁船、津・有明は大型商船が主体です。防衛費増額の追い風を受ける「官」と、船価高騰の恩恵を受ける「商船」の両輪を持つのがJMUの強みで、会社の全体像はJMUとは?今治造船の子会社になって何が変わったか、直近の動きはJMU 2026年上期まとめにまとめています。
JMUに「間接投資」できる上場銘柄
ここからが本題です。JMUの株は買えませんが、JMUの利益や成長を株式市場から取り込む方法はあります。※証券コードは2026年7月時点でYahoo!ファイナンス・日経会社情報の2ソースで照合済みです。
① 本命:JMUに20%ずつ出資する2社──JFEホールディングス・IHI
JFEホールディングス(5411・東証プライム)とIHI(7013・東証プライム)は、今治造船による子会社化後もJMU株を20%ずつ保有し続けています。両社にとってJMUは持分法適用会社なので、JMUの純利益の約20%相当が、それぞれの連結決算に「持分法による投資利益」として取り込まれる関係です。単純計算で、JMUが2026年3月期のように321億円の純利益を出せば、約64億円ずつが両社の利益に貢献する計算になります(実際の計上額は会計処理により変わります)。
檜垣幸人社長(今治造船)も「JFEHDは鋼材などで、IHIは防衛分野でそれぞれ関係がある」と、両社との協業を今後も重視する考えを示しており(日本海事新聞 2026年1月7日付)、資本関係は当面続く前提で見てよさそうです。JFEHDは国内2位の高炉メーカーとして造船用鋼材も供給する「造船再興の素材側の主役」。詳しくはJFEホールディングス(5411)銘柄まとめをどうぞ。IHIは航空エンジン国内首位で宇宙・防衛にも強く、防衛テーマではJMUと同じ追い風を受けます。
② 準ルート:防衛・造船テーマを共有する銘柄
「JMUが活躍する舞台」そのものに投資する考え方もあります。新型FFMの建造をJMUと分担する三菱重工業(7011・東証プライム)は、防衛費増額の恩恵をJMUと分け合う関係。また、上場している造船専業の名村造船所(7014)・内海造船(7018)は、船価上昇や国の造船支援策というJMUと同じ事業環境で戦っています。造船関連の上場銘柄の全体像は造船関連株ガイド|防衛・LNG・自律運航・脱炭素で動く主要銘柄で体系的に解説しています。
漫画 お金の大冒険 黄金のライオンと5つの力 [ 両@リベ大学長 ] 価格:1958円 |
間接投資の注意点──過度な期待は禁物
- JFEHD・IHIの本業は別物──JFEHDの主戦場は鉄鋼、IHIは航空エンジン・防衛。JMUの持分はあくまで利益の一部で、「JMUが好調=株価上昇」と直結するわけではない
- 造船は市況産業──船価・為替・受注量は数年単位で大きく上下する。護衛艦などの防衛案件も国の予算次第
- 非上場ゆえ情報開示が限られる──JMUには上場企業のような四半期開示がなく、業績は報道や出資元の決算資料からの把握が中心。情報の鮮度に注意
だからこそ、間接投資を考えるならJMU単体ではなく「造船・防衛・鉄鋼」という業界全体の流れを見ることが大切です。当ブログの造船業界の将来性と週次の必修ニュースシリーズを、情報収集にご活用ください。
よくある質問(FAQ)
Q1. 証券アプリで「JMU」「ジャパンマリンユナイテッド」を探しても見つかりません
非上場のため、証券アプリや株価サイトには銘柄として登録されていません。見つからないのが正常です。仮に似た名前・略称の銘柄が表示されたとしても、それはジャパンマリンユナイテッドとは別の会社なので、混同して買わないよう注意してください。
Q2. JMUが今後、上場(IPO)する可能性はありますか?
2026年7月時点で、上場計画が公表された事実は確認できません。今治造船の子会社となったばかりで、当面はグループ内の統合シナジーの実現が焦点となる段階です。動きがあれば当ブログでもお伝えします。
Q3. 親会社の今治造船の株なら買えますか?
今治造船も非上場のため買えません。檜垣家のオーナー経営を貫く理由や、代わりに買える造船関連の上場7銘柄は今治造船の株は買える?株価はある?で詳しく解説しています。
Q4. 投資ではなく、JMUで働くことに興味があります
過去最高益・防衛需要・世界4位グループ入りと、働く先としてのJMUも注目度が上がっています。年収・福利厚生・勤務地は今治造船×JMUの年収・福利厚生・勤務地まとめを、業界向け就活・転職サービスは就職・転職おすすめサービスをご覧ください。
まとめ
- JMUは非上場──株主は今治造船60%・JFEHD20%・IHI20%の3社のみ。「JMUの株価」は存在せず、未公開株の勧誘は詐欺を疑う
- 非上場は成り立ちの必然──上場企業2社の共同出資で生まれ、2026年1月に非上場の今治造船の子会社に。グループ全体が「市場で買えない」構造
- 実力は国内2位・絶好調──2026年3月期は純利益321億円と2年連続の最高益。受注高7,202億円(2025年3月期)や新型FFM3隻・1,286億円の契約参画など防衛・商船の両輪が回る
- 間接投資の本命はJFEHD(5411)とIHI(7013)──JMU純利益の約20%ずつが持分法で取り込まれる。防衛テーマなら三菱重工(7011)も
- 間接投資は「業界全体」目線で──両社の本業は別物。造船・防衛・鉄鋼の大きな流れを見て判断する
JMUそのものは買えなくても、その成長は出資元の上場企業を通じて市場とつながっています。まずは業界の動きを知り、自分に合った銘柄との付き合い方を見つけてください。
こうした銘柄をチェックするとき、率直におすすめできる証券口座を3つご紹介します。一番のおすすめは楽天証券。楽天ポイントで投資でき、取扱い銘柄も豊富で手数料も業界トップクラスの安さ。「人と違う口座を持ちたい」方にはDMM 株。そして松井証券公式チャンネルに出演する投資家テスタさんでも知られる松井証券は、1日の約定代金合計50万円以下なら買付手数料が無料で少額派にも好相性です。複数開設して使い分けると、買いたい時を逃しません。
📚 あわせて読みたい
- 今治造船の株は買える?株価はある?──親会社側の非上場事情と代替7銘柄
- JMU 2026年上期まとめ──子会社化・新型FFM・過去最高益の全経緯
- 造船関連株ガイド──防衛・LNG・脱炭素で動く主要銘柄
- JFEホールディングス(5411)銘柄まとめ
本記事の出典
- 🏢 JMU(ジャパンマリンユナイテッド)公式サイト 会社概要(設立2013年1月1日・本社横浜市西区みなとみらい・資本金575億円・株主構成=今治造船60%/JFEホールディングス20%/IHI20%。2026年7月11日閲覧)
- 📰 日本海事新聞(2026年1月7日付:今治造船の議決権60%取得・子会社化・檜垣社長発言/2026年5月付:2年連続最高益・純利益321億円)
- 📊 業績=海事プレス(2025年5月:純利益199億円・受注高7,202億円で過去最高/2026年5月:純利益61%増の321億円・売上高利益とも過去最高)、日本経済新聞(2026年3月期 純利益61%増)
- 🛳️ 新型FFM=海事プレス(2026年4月:4800トン型3隻受注・契約額1,286億円)ほか報道(三菱重工2隻・JMU1隻の建造分担)
- 📊 Yahoo!ファイナンスおよび日経会社情報DIGITAL(5411・7013・7011・7014・7018の各銘柄ページ、2026年7月に2ソースで照合)
- 🏛️ 金融庁「未公開株購入の勧誘にご注意!」
本記事は2026年7月時点の公開情報に基づく情報整理であり、特定銘柄への投資を推奨するものではありません。株価・出資比率・業績等は今後変動する場合があるため、最新情報は各社公式IR・公式サイトでご確認ください。
本記事は情報提供を目的としており、特定銘柄への投資勧誘を目的としたものではありません。記載の数値は公開情報・公表値に基づきます。投資はご自身の判断と責任で行ってください。記載内容に基づくいかなる損失についても、執筆者は責任を負いません。


コメント