本記事は個人による公開情報の整理を目的としたものであり、特定銘柄の購入・売却を勧誘するものではありません。株式投資には元本割れのリスクがあります。投資判断は必ずご自身の責任で、最新の公式IR情報・専門家の助言をもとに行ってください。本記事の情報による損失について、執筆者は一切の責任を負いません。詳細な免責事項はこちら
「IHIの本決算ってどうだった?」「航空エンジン・防衛・原子力で稼ぐと聞いたけど数字は?」──。重工セクターを追っている方は、三菱重工・川崎重工と並ぶIHIの結果が気になっているのではないでしょうか。
本記事は2026年5月8日発表のIHI(7013)2026年3月期 決算短信〔IFRS〕(連結)をPDF直読でもとに、確定値ベースで業績・配当・2027年3月期見通しを整理します。1→7株式分割(2025年10月1日効力)の取り扱いも明示します。
※本記事は2026年5月時点の公開情報(IHI 決算短信・IR資料)に基づきます。数値は決算短信記載の確定値です。最新情報は公式IRでご確認ください。
📖 この記事の目次(クリックでジャンプ)
- 2026年3月期 通期決算サマリ(確定値)
- ポイント:4セグメント全方位の好業績で大幅増益
- 配当:株式分割(1→7)を踏まえた正しい読み方
- 2027年3月期見通し:売上1兆8,300億円・営業+45%予想
- 事業セグメント概要
- 投資家・業界目線の整理
- まとめ
2026年3月期 通期決算サマリ(確定値)
IHI(証券コード:7013)が2026年5月8日に発表した2026年3月期の連結決算は、親会社の所有者に帰属する当期利益が前期比+42.8%の1,610億円と大幅増益で着地しました。営業利益・税引前利益・包括利益とも前期から大きく伸ばしています。
| 項目 | 2026年3月期 | 前期比 |
|---|---|---|
| 売上収益 | 1兆6,434億円 | +1.0% |
| 営業利益 | 1,655億円 | +15.3% |
| 税引前利益 | 1,855億円 | +33.9% |
| 当期利益 | 1,652億円 | +40.9% |
| 親会社帰属当期利益 | 1,610億円 | +42.8% |
| 当期包括利益 | 1,999億円 | +59.3% |
| 1株当たり当期利益 | 151.88円 | - |
ROE 28.4%(前期26.3%)/自己資本比率 26.9%(前期21.5%・大幅改善)/営業CF 1,214億円。
ポイント:4セグメント全方位の好業績で大幅増益
IHIは「資源・エネルギー・環境」「社会基盤」「産業システム・汎用機械」「航空・宇宙・防衛」の4セグメント体制。今期は構造的な追い風で各事業が同時に伸びました。
- 航空・宇宙・防衛:民間航空エンジン需要の継続と防衛装備品需要の拡大
- 資源・エネルギー・環境:原子力再稼働・SMR市場拡大、火力でのアンモニア利活用推進
- 社会基盤:国土強靱化計画の継続、橋梁ライフサイクル事業
- 産業システム・汎用機械:脱炭素・自動化・省人化ニーズの取り込み
三菱重工(純利益+35%・過去最高)・川崎重工(事業利益過去最高)と並び、重工大手3社が同時に大幅増益という構図が今期の特徴です。IHIは特に「航空エンジン×防衛×原子力」という政策的追い風が強い領域で稼げる体質に変わってきました。
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配当:株式分割(1→7)を踏まえた正しい読み方
配当を読むうえで重要な前提があります。IHIは2025年10月1日付で普通株式1株を7株に分割しました。そのため、分割をまたぐ2026年3月期は単純な金額比較ができません。
- 2025年3月期 実績:中間50円+期末70円=年間120円(すべて分割前ベース)/配当性向16.1%
- 2026年3月期 実績:中間70円(分割前)+期末10円(分割後)。株式分割の影響を反映しない場合は通期140円相当(決算短信注記)/配当性向13.2%/前期実績120円との比較で+20円増配相当
- 2027年3月期 予想:中間11.50円+期末11.50円=年間23円(分割後ベース)。分割前換算で約161円相当(23円×7)/当期実績(分割前換算140円)に対し+21円相当の増配予想/配当性向14.8%
分割をまたぐと「中間70円→期末10円」と見えてしまい一見「大幅減配」のように映りますが、株式分割の影響を補正すれば実質的には増配基調です。決算短信の注記を見ずに数字だけ追うと誤解しやすいので注意が必要です。
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2027年3月期見通し:売上1兆8,300億円・営業+45%予想
会社が示した2027年3月期の連結業績予想は、大幅な増収・営業大幅増益です。純利益ベースでは伸びは緩やかですが、本業の事業利益は大きく伸ばす計画です。
| 項目 | 2027年3月期予想 | 前期比 |
|---|---|---|
| 売上収益 | 1兆8,300億円 | +11.4% |
| 営業利益 | 2,400億円 | +45.0% |
| 税引前利益 | 2,300億円 | +24.0% |
| 親会社帰属当期利益 | 1,650億円 | +2.5% |
| 1株当たり当期利益 | 155.09円 | - |
営業利益+45%と踏み込んだ会社予想は、各セグメントで構造的な需要拡大が続く見通しを反映したものです。純利益は当期に金融収益や税効果で押し上げられた要因の反動で伸び率が穏やかになっています。
事業セグメント概要
IHIの4つの事業領域の位置づけを整理します(決算短信の事業環境記述より)。
| セグメント | 主な事業 |
|---|---|
| 資源・エネルギー・環境 | 原子力(再稼働・SMR)、火力(アンモニア利活用)、ボイラ、産業インフラのライフサイクル事業 |
| 社会基盤 | 橋梁、交通インフラ、防災・減災、水管理、AI/IoTによるインフラモニタリング |
| 産業システム・汎用機械 | 脱炭素プロセス、モビリティ変革、自動化・省人化ソリューション、汎用機械 |
| 航空・宇宙・防衛 | 民間航空エンジン、防衛装備品、宇宙関連 |
かつての造船事業からは事業転換を進め、現在は「エネルギー・社会基盤・産業機械・航空防衛」の4本柱型企業に変わっています。三菱重工が艦艇・原子力・航空に厚いのと並んで、IHIは航空エンジン・防衛・原子力で重工セクターの一角を担う構図です。
投資家・業界目線の整理
2026年3月期は親会社帰属当期利益+42.8%の大幅増益、自己資本比率も21.5%→26.9%と財務面も大きく改善しました。来期も売上+11.4%・営業利益+45%と踏み込んだ会社予想で、重工大手3社(三菱重工・川崎重工・IHI)が揃って好業績フェーズに入っている構図が確認できます。
一方、配当は株式分割の影響で見かけ上の数字に注意が必要。分割後ベースの実質増配ペースを追うのが正しい読み方です。受注残・セグメント別損益・防衛/航空エンジンの中長期受注動向は、決算補足説明資料で詳細を確認するのがおすすめです。
本記事はIHI(7013)の2026年5月8日発表の公開情報をもとに整理しています。正確な数値・前提・セグメント別データは以下の公式資料を直接ご確認ください。
まとめ
- 親会社帰属当期利益+42.8%の大幅増益──1,610億円で着地、包括利益+59.3%。
- 4セグメント同時好調──航空エンジン・防衛・原子力・社会基盤・産業機械の追い風を取り込む。
- 2025年10月に1→7株式分割──配当は分割影響を補正して読む。前期実績比+20円増配相当(分割前換算)。
- 2027年3月期予想は売上+11.4%・営業利益+45%──大幅増収・営業大幅増益で踏み込んだ計画。
- 重工3社が揃って好業績──三菱重工・川崎重工・IHIが同時に大幅増益、防衛・エネルギー需要が共通の追い風。
「IHIは航空エンジンと防衛と原子力の会社」という見方が数字で裏付けられた決算でした。株式分割をまたぐ配当比較には注意し、最新情報は必ず公式IRでご確認ください。
本記事は情報提供を目的としており、特定銘柄への投資勧誘を目的としたものではありません。記載の数値は2026年5月8日発表の決算短信に基づく確定値・会社予想です。配当は2025年10月1日付の株式分割(1株→7株)の影響を含むため、分割をまたぐ期間の単純比較はできません。最新情報はIHIの公式IR・適時開示でご確認ください。記載内容に基づいて被ったいかなるトラブル・損失についても、情報提供者は一切の責任を負いません。

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