「日本一の造船会社はどこか?」と聞かれて答えられる人はどれほどいるのでしょうか。
かつては「日本の造船は世界一」と言われていましたが、意外と知られていない造船業界。
私も仕事で造船業界に関わるまでは全く知りませんでした。
そこで「日本一の造船会社である今治造船」についてまとめてみました。
この記事を読めば、日本一の造船会社である今治造船の概要を知ることができます。
ではどうぞ!
【修正】25/06/13 内容修正
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〜会 社 情 報〜
・会 社 名:今治造船株式会社
・ふりがな:いまばりぞうせんかぶしきかいしゃ
・代 表 者:檜垣 幸人(ひがき ゆきと)代表取締役社長
・U R L:今治造船株式会社 -IMABARI SHIPBUILDING CO.,LTD- (imazo.co.jp)
・本 社:愛媛県今治市小浦町1-4-52(今治工場)
・主 拠 点 :香川県丸亀市昭和町30(丸亀事業本部)
香川県丸亀市蓬莱町12-1(丸亀事業本部蓬莱事業部)
香川県仲多度郡多度津町西港町1-1(丸亀事業本部西多度津事業部)
愛媛県西条市ひうち7-6(西条工場)
愛媛県西条市ひうち東ひうち29(西条工場東ひうち事業部)
広島県三原市幸崎能地2-1-1(広島工場)
・関係会社:岩城造船株式会社(愛媛)
しまなみ造船株式会社(愛媛)
あいえす造船株式会社(愛媛)
多度津造船株式会社(香川)
株式会社南日本造船(大分)
株式会社新笠戸ドック(山口)
株式会社スチールハブ(岡山)
日本シップヤード株式会社(東京)
・そ の 他:檜垣産業株式会社(愛媛)
正栄汽船株式会社(愛媛)
株式会社今治国際ホテル(愛媛)
株式会社オーシャンヨット(愛媛)
興洋商船株式会社(愛媛)
日本プスネス株式会社(山口)
日立造船マリンエンジン株式会社(熊本)
りんかい日産建設株式会社(東京)
その他は今治造船HPの国内拠点に記載がありませんが、
資本関係がある(または檜垣一族が経営している?)企業です。
上記以外にも様々な企業に出資を行っていると思いますが、拾いきれません(´Д`)
〜 会 社 の 特 徴 〜
国内最大手造船企業!世界でもトップクラスのシェア
- 2023年度の新造船竣工量シェアは国内約35%、世界約5.8%と、圧倒的な規模を誇っています。
- 2025年2月には累計建造隻数3,000隻を達成し、日本一の地位を確立しています。
あらゆる船種に対応
- バルク船、タンカー、液化ガス運搬船(LNG)、コンテナ船、自動車運搬船など、小型から超大型まで幅広く対応が可能な体制を保有。
まさに船のデパートです。 - 近年はLNG燃料やメタノール燃料、アンモニア燃料など環境対応型船舶の開発・受注が増加しているようです。
グループ経営・多角化戦略で地域貢献
- 造船のみならず、海運、資材調達、船舶貸渡、ホテル経営など多角的な事業展開をしています。
- 地域社会への貢献活動も積極的に行っています。
最新のトピックス
業績
- 2024年3月期のグループ売上高は4,431億円で、前年度比で20%近く増加し、増収増益を達成しました。
- 円安や世界的な造船需要の高まりが追い風となり、受注・竣工量ともに好調を維持しています。
- 昨年度は69隻(357万総トン)の新造船を竣工し、世界最大級の24,000TEU型コンテナ船なども手がけました。
技術・受注動向
- ジャパンマリンユナイテッド(JMU)との資本業務提携により設立した「日本シップヤード(NSY)」を通じ、共同設計・受注を拡大しています。
- 2023年度は92隻、490万総トンの受注を獲得し、約3.7年分の工事量を確保したみたいです。
- エバーグリーン向けメタノール2元燃料の16,000TEU型コンテナ船や川崎汽船向けバルカーなど、新燃料船・エコシップの受注が増加しています。
技術開発・設備投資
- LNG燃料船やメタノール燃料船、アンモニア燃料船など次世代燃料対応の開発を強化しています。
- 三菱造船などと連携し、液化CO2運搬船の設計・標準化にも着手する方針です。
- 丸亀工場の艤装岸壁強化や事務所新設など、設備投資も積極的に行っています。
人材・DX
- 慢性的な人材不足が課題となっており、賃上げや業績連動賞与、DX推進による業務効率化に取り組む様子が見受けられます。
- 2024年度は79名の新入社員を迎え、全社員数は1,891名。平均年齢は37.4歳
地域・社会貢献
- 2025年5月には「バリシップ2025」を今治市で開催し、国内外380社以上が出展、約18,700名が来場しました。この間の今治周辺における経済効果は計り知れません!
- 地元への寄付や工場見学会など、地域社会との連携も引き続き積極的に行っています。
今後の展望
- 中韓の受注状況に比べると見劣るが、受注・竣工量は高い水準を維持
- 円安や船舶の代替需要が追い風となる一方、資機材・人件費の高騰が引き続き収益圧迫要因に
- 人材不足解消のため、DX推進や賃上げ、業績連動賞与などで人材確保が必須(急務)
- LNG、メタノール、アンモニアなど次世代燃料対応の技術開発を加速
- 国内のパートナーと連携し、オールジャパン体制で競争力強化を目指す
- 中国一強の状態が続く今、日米韓の連携も重要になってくる
まとめ
今治造船は、日本国内で圧倒的なシェアを誇るだけでなく、世界的にもトップクラスの造船企業となっています。直近では業績・受注ともに好調を維持し、技術開発やDX推進、人材確保にも積極的に取り組んでいます。今後も環境対応型船舶や新燃料船の開発をリードし、日本造船業の競争力強化に貢献していくことが期待されます。中韓造船企業と戦うには日本国内で争っている場合ではありません。
日本の各造船所が手を取り合い、造船大国日本を取り戻すよう頑張ってほしいです♪
※変な政治介入で日本のリソースや技術が米国に安売りされないかが心配です・・・・
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〜業 績〜
2021年3月期 | 2022年3月期 | 2023年3月期 | 2024年3月期 | |
売 上 高 | 371,290 | 365,280 | 376,439 | 443,100 |
営 業 利 益 | 5,579 | 13,037 | 15,206 | 15,580 |
当期純利益 | 13,250 | 8,526 | 6,195 | 12,420 |
ごあんぜんに!
以上
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