【九州地区の中心!福岡市中央区でケミカル船を得意とする造船会社】福岡造船株式会社にスポットを当ててみた

会社紹介

福岡県福岡市と言えば何が思い浮かびますか?
博多ラーメン?中洲の歓楽街?福岡タワー?太宰府天満宮?
惜しい!
福岡県福岡市と言えば「福岡造船」です!

福岡造船は福岡市内に製造拠点を持ち、優れた地理的条件を活かして効率的な生産を行っています。
地域経済にも貢献し、ケミカルタンカーというニッチな分野で重要な存在としてグローバルに活躍中。そんな素晴らしい造船会社が福岡市にあるんです!

博多ラーメンや太宰府天満宮に並ぶ・・・・いや、それ以上の存在感を放つ福岡造船をぜひ覚えて下さい♪

・会  社  名:福岡造船株式会社
・ふりがな:ふくおかぞうせんかぶしきかいしゃ
・代  表  者:田中 敬二(たなか けいじ) 代表取締役会長
      田中 嘉一(たなか よしかず)代表取締役社長
・U R L:福岡造船株式会社 (fukuzo.co.jp)
・本  社:福岡県福岡市中央区港3-3-14(福岡工場)
・他  拠  点:長崎県長崎市深堀町1-1-4(長崎工場)
       長崎県長崎市土井首町510-1(土井首工場)
       長崎県長崎市深堀町2-229(野牛島工場)
・関連会社:株式会社ふくおか渡辺造船所(長崎県)
       URL:ふくおか渡辺造船所 
      株式会社臼杵造船所(大分県)
       URL:株式会社 臼杵造船所 (usukiship.co.jp)
      ふくおかクリエイト株式会社(設計関係)

福岡造船は1970年代にステンレスケミカルタンカーを日本で初めて建造しました。国内トップクラスの品質を誇るケミカルタンカー(化学薬品運搬船)を主力としています。

それ以外にも、プロダクトタンカーやLPG船、バルクやコンテナ船など幅広く対応しています。船の大きさは2~4万DWT程度と決して大きくはありませんが、福岡県&長崎県という好立地条件を活かした効率の良い建造を得意としています。

十数年前からLNG燃料のケミカル船を建造し始めており、昨今の環境対応船需要の流れもあって近年では受注実績も増加傾向。ケミカルタンカーはニッチな市場がゆえに参入障壁が高く、渡辺造船所や臼杵造船所とのシナジー効果も徐々に出始め、数年分という豊富な仕事量を確保しているようです。

また、ワークライフバランスや子育て支援に対して積極的に取り組んでいます。
具体的には「育児休業取得の促進措置を実施」「有給休暇の時間単位での取得」「女性の積極採用」を会社としての取組目標に掲げています。

多くの造船会社は、その工場規模(事業内容)から都会から離れた位置に職場(工場)があります。
福岡造船は福岡市一番の都市に工場を構えていますので、特に若手社員には魅力あふれる会社になっています。

・新造船の引き渡しと進水式

2024年 福岡造船は複数の新造船を完成させ、引き渡しや進水式を行いました。7月10日には福岡工場でF-1354番船が引き渡され、6月11日にはF-1358番船の進水命名式が行われました。
また、長崎工場でも6月10日にN-2109番船が引き渡されています。これらの出来事は、福岡造船の継続的な生産活動と技術力を示しています。特に、進水式は地域の人々にとって重要なイベントとなっており、時には1000人近くの見学者が訪れる盛大な行事となっています。
地域貢献という観点から非常に重要なイベントであり、少しでも多くの人に造船会社を知ってもらう良い機会となります。家の近所に造船会社がある人がとてもうらやましいですね♫

・福岡工場の設備改修と新型ケミカル船の竣工

福岡造船は福岡工場の設備改修工事を完了し、その後初めての船舶として19,900重量トン型ケミカル船(1337番船)を竣工させました。
この新型ケミカル船の完成は、福岡造船の技術革新と生産能力の向上を示す重要な成果です。ケミカルタンカーは同社の主力製品の一つであり、特にステンレス製のケミカルタンカーを得意としています。
この新船の竣工は、同社の市場での競争力強化につながる重要な一歩となりました。

・新入社員の採用と人材育成

2024年4月1日、福岡造船は8名の新入社員を迎え入れました。
造船業界は高度な技術と経験を必要とする分野であり、新たな人材の確保と育成は会社の将来にとって極めて重要です。
新入社員の加入は福岡造船が継続的に成長し、技術力を維持・向上させていく上で不可欠な要素です。また、この採用は造船業界全体が直面している人材確保の課題に対する福岡造船の積極的な取り組みを示しています。
労働人口がますます減っていく日本においては人材確保がものすごく難しい・・・・
九州地区は半導体業界に流れる人も多いと聞きますので、この8名の社員はとても貴重だと言えます。
15年、20年後の福岡造船を牽引する。そんな人材になることでしょう!

福岡造船に限らず、造船業界全体の賃金水準上昇や福利厚生の充実によって魅力的な業界になることを期待したいです。

2021年3月期2022年3月期2023年3月期
売  上  高29,50029,60016,500
営 業 利 益950960800
当期純利益650640550
                                  (単位:百万)

トピックスにある通り、2022年4月~2023年3月にかけて工場の建て替えを実施していたため、その間の操業はセーブしていたことが業績に表れています。
よって、この間の業績悪化は全く問題視する必要が無さそうです。むしろ他の造船所が資器材高騰による低採算船の建造で苦労している状況を考えると奇跡的な回避行動だったのではないでしょうか?

新工場稼働後すぐに全力で操業することは難しく、多少の慣らし運転があることが予想されます。しかし、徐々に操業が軌道に乗ることを考慮すると2024年3月期は過去最高に近い業績が期待できるのではないかと考えられます。

設備投資の減価償却等の懸念は残りますが、円安という追い風も受ける昨今です。
今後の福岡造船から目が離せません。

ごあんぜんに!
                                   以上

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