本記事は個人による公開情報の整理を目的としたものであり、特定銘柄の購入・売却を勧誘するものではありません。株式投資には元本割れのリスクがあります。投資判断は必ずご自身の責任で、最新の公式IR情報・専門家の助言をもとに行ってください。本記事の情報による損失について、執筆者は一切の責任を負いません。詳細な免責事項はこちら
「内海造船って決算どうだった?」「7018の配当は減配したまま?」──。内海造船(コード:7018)に投資している方や、造船セクターを調査中の方は、気になっているのではないでしょうか。
本記事は2026年5月時点の最新情報をもとに、2025年3月期の決算内容・業績見通し・投資家目線のポイントをまとめます。
※本記事は2026年5月時点の公開情報(内海造船IR・有価証券報告書・日本経済新聞等)に基づきます。数値は公表時点のものです。
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銘柄概要(企業情報)
- 企業名:内海造船株式会社
- コード:7018(東証スタンダード)
- 事業内容:新造船事業・改修船事業(船舶修繕)
- 業界ポジション:フェリー建造で日本トップクラスの実績を持つ中堅造船企業
- 主要工場:瀬戸田工場(広島県尾道市)・因島工場(広島県尾道市)
- 親会社:日立造船(持分法適用関連会社)
内海造船は広島県尾道市(旧・因島市・瀬戸田町)に2工場を持つ中堅造船会社。フェリーの建造実績では国内随一と言われ、オーシャン東九フェリーや商船三井フェリー向けの大型フェリーを多数手がけています。近年はLNG燃料フェリーにも積極的に対応中です。
2025年3月期 決算内容
決算発表日:2025年5月12日(月)
対象期間:2024年4月1日 ~ 2025年3月31日(本決算)
| 売上高 | 営業利益 | 経常利益 | ||||
| 2024年3月期 | 46,383 | +23.3% | 3,183 | +315.7% | 3,088 | +383.9% |
| 2025年3月期 | 44,648 | △3.7% | 1,415 | △55.5% | 1,177 | △61.9% |
| 2026年3月期(予) | 45,000 | +1.9% | 700 | △50.5% | 600 | △49.1% |
| 年間配当額 | 配当性向 | |
| 2024年3月期 | 100円 | 7.5% |
| 2025年3月期 | 40円(△60円) | 6.7% |
| 2026年3月期(予) | 40円(維持) | 13.6% |
売上高は446億円と前期比3.7%の減収。利益面では営業利益が14億円(前期比△55.5%)、経常利益が11億円(同△61.9%)と大幅な減益となりました。配当も100円から40円へ大幅減配。全体として厳しい決算です。
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良いトピックス/悪いトピックス
① 自己資本比率の改善
自己資本比率が22.2%→25.6%へ上昇し、財務基盤が強化されています。ゼロエミ船建造促進事業の補助金も活用しながら、工場設備の増強が期待できます。
② 受注残高の増加
船舶事業の受注残高が前年度比4.0%増(966億円→1,004億円)となり、今後の売上は安定的に確保されています。新造船25隻分の受注残という安心感も心強いところです。
③ 環境対応船の引き渡し実績
LNG燃料フェリーなど環境性能を重視した船舶の引き渡しを完了。新燃料船の実績積み上げが中長期的な競争力につながります。
① 大幅な減収減益
営業利益△55.5%、経常利益△61.9%、純利益△55.0%と全体的に大幅な減収減益。資機材価格の継続上昇が利益を圧迫しました。
② 営業キャッシュフローの大幅悪化
営業CFが前期のプラス67億円からマイナス53億円へ急変。売上計上済みの未回収売掛金・工事進行基準による契約資産の増加が主因で、資金繰りリスクは要注意です。
③ 配当の大幅減額
100円→40円への△60円の減配は印象が悪すぎました。2026年3月期も利益率悪化が見込まれており、再度減配のリスクも残ります。株主還元の観点では大きなネガティブ材料です。
企業・業界の見通し
企業の取り組み
2026年3月期の業績予想は売上高450億円・営業利益7億円・経常利益6億円。保守的な数字にも見えますが、生産性向上と固定費削減を軸に収益改善を目指す方針です。2工場体制(瀬戸田・因島)の強みを活かした同型船の連続建造によるコストダウンが鍵となります。
配当は2026年3月期も1株当たり40円を予定。業績予想が悪化するようなら再度の減配リスクは払拭できていません。
業界の見通し
新造船市場では新燃料(LNG等)対応が進む一方、燃料調達方針が未確定で中小船主は様子見継続。資機材・人件費の上昇で船価は高止まりし、数年先まで船台が埋まっている現状では直近の問題にはなりませんが、今後の受注動向には注目が必要です。
米国通商政策やウクライナ情勢など地政学リスクも継続しており、為替影響を大きく受ける造船業においては世界の動向への感度を高めておく必要があります。
まとめ
- 大幅減益が最大の課題──営業利益△55.5%・経常利益△61.9%と厳しい決算。資機材価格上昇の影響が利益を直撃した。
- 100円→40円の大幅減配──株主還元の観点では大きなマイナス。2026年3月期も業績次第では再減配リスクあり。
- 受注残1,004億円は安心材料──新造船25隻分の受注残があり、今後数年の売上は安定的に確保されている。
- 自己資本比率の改善(22.2%→25.6%)──財務基盤は着実に強化。ゼロエミ補助金を活用した設備投資への期待も残る。
- 次回決算は2026年8月上旬──2026年3月期Q1決算。収益改善の兆しが見えるか、配当維持できるかを注目したい。
今回の決算は利益率の大幅悪化が目立ちます。売上・受注残の水準は悪くないだけに、いかにコストを抑えて利益を残せるかが今後数年の内海造船に問われるポイントです。
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本記事は情報提供を目的としており、特定銘柄への投資勧誘を目的としたものではありません。記載の数値は公開情報・推定値を含みます。最新情報は各社公式サイト・IR資料でご確認ください。記載内容に基づいて被ったいかなるトラブル・損失についても、情報提供者は一切の責任を負いません。

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